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    Mr. blupp, 2011.09.01 :: thursday  
 

寺山修司から高校生へ − 時速100キロの人生相談
『寺山修司から高校生へ − 時速100キロの人生相談』という面白い本を手に入れた。今から数十年前に受験雑誌『高3コース』の誌面を舞台に、当時の現役高校生が質問を投げ、それに受け答えるかけるかたちで寺山さんが毎号登場するというひとつの連載シリーズを一冊の本にまとめたものである。
今となっては、どういう具合にこの本の存在を知ったかなど忘れてしまったけれど、初々しい高校生と絶頂期の寺山さんとがどんな激論をかわしていたのかどうしても知りたくなった。それで、いろんな書店を探し回ったけれども件の本は見当たらず、版元の学研に問い合わせても絶版とのこと。諦めかけていたところに、amazon.co.jpのマーケットプレイスに出品されているのを見つけ喜々として買うことを即決した(実売価格の約4倍だったけれど)。
まだ途中までしか読んでいないけれども、今日帰りの電車の中でこんなやりとりに思わずほくそ笑んでしまった。

高校生からの便り
処女あげます…。だれかもらってくださいナ!こんなもの、大切にとっておいて、いったいどうなるのでしょう。ジャマなものは捨てたほうが気が楽になるんじゃないかしら。

寺山さんの回答
1. いかにくちづけするか。舌の使い方。
2. 下着の美しい脱ぎ方。
3. どのように感情を表現するか、発声練習。
4. きれいにからだを洗うこと。
5. 全部終わったら、お手紙をください。
寺山さん独特の諧謔に満ちた答えに吹き出しそうになった。でも、寺山ダンディズムはこれだけでは終わらないところがまたにくい。
「処女は「ジャマなもの」ではありません。そんなものにこだわっているよりは、早く一人前の女になったほうがいいが、性は楽しむべきものであって、「廃品を捨てる」ように扱うものではありません。」処女を捨てるための「練習」として、上に書いた5ケ条が登場したという次第である。 blupp

 
      Ms. girrrls, 2011.09.06 :: tuesday  
     

野荒れ / ノアーレ

脳梗塞で倒れて以来、久しぶりに野坂昭如さんのお姿を拝見しました。

タイトル。『野荒れ / ノアーレ』。

言葉。野坂昭如さん。

写真。荒木経惟さん。

画。黒田柾太郎さん。

野坂さんが、ぽつりぽつりと小さな言葉をつづります。

ぼくのちんぽ人生は

終わらない

ぼくが女を抱くかぎり

ぼくのちんぽ人生は

終わらない

黒田さんが、回想します。

色々なことがあった。

頭に来たことが一千回。

なるほどと思ったことが一千回。

うそ!と思ったことが一千回。

やっぱりホンマやった。と思ったことが一千百回。

荒木さんがダメだし。

ちがうねー。

立ってられるんならそれやろうかなー。

野坂さんも、荒木さんも、黒田さんも、みな最前線で「戦闘」してる。

あきらめないことって、とても大切なことかもしれない…。

そう気付かせてくれる、「戦闘」のルポルタージュです。 girrrls

 
   
 
 
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